2009年08月04日

変動金利における繰り上げ返済の機能


5.変動金利における繰り上げ返済の機能

住宅ローンの金利形態は、大きく分けて変動金利型と固定金利型がありますが、変動金利型のリスクは当初低く抑えられた金利が予想に反し大きく上昇場合があることです。この場合元金がなかなか減らず、最悪の場合には、元金が増え続けると言った事態に陥ることもあります。

このような金利上昇のリスクを繰り上げ返済は抑える機能を持っています。繰上げ返済の最大の特徴は、その返済額が元金に充当されることです。このことは、もし金利上昇によって利子返済額が増加し、元金がなかなか減少しない状況に陥っても、繰り上げ返済によって直接元金を減らせることを意味します。

普通繰り上げ返済時期は、早い方が有利に働くのですが、変動金利型の一種である固定金利選択型(当初の何年間は固定金利でその期間経過後金利が変動する金利形態)である場合は、資金に余裕ができて繰り上げ返済返済できる場合であっても金利変動時まで様子を見た方が良いこともあります。固定期間終了時にその時の金利をみて、期間短縮型か返済額軽減型かを選択すべきです。原則として金利見直し時にそれまでの金利と比べあまり変動のない場合は、期間短縮型を選択し、毎月の返済額の負担が大きく感じられる場合には、返済額軽減型を選択すべきと言われています。

最後に今話題の住宅ローン減税は、期間短縮型をを選択した場合、これまでの返済期間と短縮後の期間の合計が10年未満となればその翌年は控除を受けることができなくなるので注意が必要です。


繰上げ返済は早期に行う

4.出来ることなら繰上げ返済は早期に行う

繰上げ返済をする場合は、同じ返済額なら早い方が効果が大きいです。
例えば、借入金3000万円、金利3.5%、35年返済、元利均等返済でボーナス併用払いなしとの条件で住宅ローンを組んだ場合、ローン開始から一年後に約100万円を繰り上げ返済した場合と5年後に約100万円を繰り上げ返済した場合では、その節約される利息額の差は、期間短縮型では、何と46万円余り、返済額軽減型でも9万円ほどにもなります。

繰上げ返済は、最近ではごく少額から受け付ける金融機関もありますが、通常50万円や100万円といったかなりまとまったお金を必要とします。それならそのまとまったお金を基にして資金運用でそれ以上の利益を生み出そうと考える方もいると思います。しかし最近は色々な金融商品や資金運用手段が紹介されていますが、運用はかなりの知識と経験が必要で、しかも高い運用益を期待するとそれに伴う リスクも負担することになることを肝に命ずるべきです。

資金に余裕ができたら、まず住宅ローンの返済をいかに減らすかを考えるべきだと思います。何しろこの繰上げ返済は、通常繰り上げ返済手数料がかかりますが(ただし手数料がない金融機関も最近よく見かけます)リスクなく確実に返済金を減らすことのできる有利な返済方法ですから。

住宅ローンの借り換えを行ってしまうのもいいかもしれませんね。

返済額軽減型について


3.返済額軽減型について

返済額軽減型の繰り上げ返済は、返済終了まで一定の割合で返済額を元金に充当していくというイメージを持ってください。元金が繰り上げ返済後一定の割合で減少しているので、それに伴って当然に利息部分も減少することになります。つまり、元本部分とそれに伴う利息分の減少分が、繰上げ返済後の毎月の支払いから差し引かれるということになります。

同じ額を繰り上げ返済した場合、期間短縮型の方が返済額軽減型に比べ総ローン返済額は、繰り上げ返済額やその時期によって異なりますが、かなり低くなります。それは、カットされる利息の総額が期間短縮型の方が大きいからです。

しかし、大きな利息軽減効果を期待して一度に無理をして繰り上げ返済することは、避けた方が無難です。住宅ローン返済は通常長きに渡る返済です。返済期間中には、いろんな現金の出費も考えられます。常に家族のライフイベントやリスクを考慮して余裕の範囲で繰り上げ返済を行うことが重要です。

なお、一般には、返済期間が長期間又は期間がまだ長く残っている人は、期間短縮型を、毎月の返済額が多く負担に感じる人は、返済額軽減型を選択するのが基本とされています。

繰上げ返済の効果と仕組み

2.繰上げ返済の効果と仕組み

期間短縮型の繰り上げ返済では、繰り上げ返済することでその間の利息分を支払わなくていいことになります。

例えば、借入金3000万円、返済期間35年、金利3.5%全期間固定金利、返済方法元利均等払い、ボーナス返済なし、というローンを組み、支払い12回目に約100万円余りを繰り上げ返済すると、返済予定表に示されている債務残高からその金額を差し引いた残金まで飛んで、そこからまたローン返済が開始されることになります。 つまりこの例では、13回目から38回目まで繰り上げて返済したことになり、この間26回分の利息の合計金額がカットされます。その金額は、何と200万円を超えます。いかに繰り上げ返済の効果が大きいか実感いただけると思います。

返済額軽減型では、繰り上げ返済で元金が減少するのでそれに伴い利息が減り、返済期間が変化しないので、その分毎月の返済額が減少することにないます。、

なお、返済予定表については、金融機関やネットでも”住宅ローン返済早見表”で検索すればすぐに出てきます。ここで実際に自分でどれ位得なのかシュミレーションされることをお勧めします。自分で実感すると家計を何とかやりくりして少しでも繰り上げ返済して、徳をしようとする意欲が湧いてきます。

繰り上げ返済金は、元金に充当

1.繰り上げ返済金は、元金に充当される

住宅ローンの返済方法の一つに繰り上げ返済があります。この返済方法は、借入金の一部又は全額を文字通り繰り上げて返済する返済方法です。

住宅ローンの返済は、元々の借入金と利息部分とを合算したものを返還していくことになっていますが、繰り上げ返済は、通常ある程度のまとまった金額を前倒しで返済しますが、この返済金は最初に借り入れた部分、つまり元金部分に充当されるのが特徴です。全額の繰り上げ返済では、債務がすべてなくなるので説明の必要はありませんが、一部繰上げ返済では、元金部分に繰り上げ返済金が充てられるので、その元金部分にかかる利息が減少し、繰り上げ返済額の割にはかなり住宅ローンの負担が軽減されたとの実感が持てます。

繰上げ返済には、期間短縮型と返済額軽減額型と呼ばれる2の型があります。2つの型とも先述のとおり繰り上げ返済金は元金の返済に充てられますが、期間短縮型は、毎月の返済額を変えずに返済期間を短縮するもので、返済額軽減型は、返済期間を変えず毎月の返済額を減らす方法です。

いずれにしても元金部分が減少するので、いくら低金利時代とはいえ住宅ローンで重くのしかかる利息部分の節約になるので、繰り上げ返済は、家計を圧迫しない程度であれば積極的に検討すべき返済方法です。